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ネットリサーチ基礎知識
マーケティングリサーチ全体の環境的な背景、そしてネットリサーチの歴史、将来像などを基礎知識としてまとめました。
■マーケティングリサーチ環境の変化
時代とともに、つねに消費者とマーケットの関係は変化しています。高度経済成長期には、モノの消費が豊かな生活とつながっていました。企業におけるマーケティングの役割とは「いかにして多くの人に商品の存在を伝え、購入する気にさせるか?」。しかし、成長一辺倒の時代が終焉すると、呼応してマーケティングの役割も変化します。消費者の嗜好は個人によって異なるようになり、いかに消費者1人1人と対話し、彼らの欲求をかなえるか?に重点が置かれるようになってきました。そんな環境変化の中で、マーケティング・リサーチに求められていることは、次のような課題です。
1. スピード
競合との競争が激しくなり、企業の意思決定のスピード化が求められるようになった。
決定に必要な判断材料を提供する調査についても、スピードは生命線。
2. コストダウン
各社社内の研究開発費を見直す中にあって、マーケティング・リサーチにも
費用対効果が求められている。
3. ターゲティング
細分化した商品・サービス開発のために、対象をセグメント化した
調査が求められる。
4. インタラクティブ性
企業と顧客とのリレーション構築のため、顧客とともに商品・サービスを
創造していくコミュニケーションツールとしての調査。
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■ネットリサーチの歴史
ネットリサーチは、1996年頃より始まったと言われています。調査手法として一つのメジャーな方法になりましたが、それまでは混沌としていた時期もありました。まずは、その成り立ちと変遷を4段階に分けてご説明します。
■創造期(1996〜1997年)
「Yahoo! JAPAN」など、インターネットメディアが揃い始める。インターネット広告の将来性・重要性に着目したポータルサイトや広告代理店が、ユーザーのプロフィールを把握するためにネットリサーチを使うようになった。モニタを保有せず、バナー広告でモニタを募るオープン型調査が主流。
■認知促進期(1998〜1999年)
インターネット・ユーザーの特性として、新製品への関心が高く、情報収集に積極的なイノベーター層であることが注目され、彼らに対するリサーチとして、ネットリサーチが注目されるようになる。調査も、「オープン型」から「クローズ型」に移行し始める。
■成長・浸透期(2000〜2002年)
ネットリサーチを本業とするベンチャー企業が出現。身近な調査手法として認知され、多くの企業が、ネットリサーチを利用し始めた。この時期から、「自由回答が豊富」・「レアなターゲット」・「全国規模」など、ネットリサーチならではの新たなメリットが注目されるようになる。
■多様化(2003年〜)
ネットリサーチが社会的に認められるようになるのを背景に、大手ポータルサイト・コミュニティサイトがネットリサーチに参入。結果、大規模なパネルを強みとする会社、独自の調査システム・技術力を強みとする会社、調査の分析力・企画力を強みとする会社など、ネットリサーチを扱う企業が多様化するようになる。
種類別に見る 【ネットリサーチ・サービス提供企業】
分類 特徴
1.ネットリサーチ専業
  ベンチャー系
インターネットによる調査に特化している企業。事業を集中させることで、低価格・スピーディーなネットリサーチを実現している。
2.老舗調査会社系 リサーチの商品の1つとしてネットリサーチを取り扱っている企業。リサーチ広範のノウハウを生かし、他の手法を合わせた提案・分析を得意とする。
3. ポータルサイト系 検索エンジンが主体。アクセスが多いことを利用して多くの会員を保有している。調査のノウハウを持つシンクタンクと組んで事業化しているケースが多い。
4. オプトインメール系 大規模なメール会員を、調査対象として用いる。調査と同時にプロモーション活動のDM配信を行っている会社もある。
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■ネットリサーチの優位性
調査の1つの手法として急速に利用が広がっている「ネットリサーチ」ですが、従来のリサーチに比べて、下記のような点で優位性を持っています。
1. スピード
メールによるアンケート依頼、デジタル化・自動化された回答集計によって、対象者の抽出→回収→集計の工程にかかる時間が大幅に短縮された。これにより、実査開始から24時間以内に、結果集計までを終わらせることも可能に。
2. コストダウン
リサーチ工程のほとんどがシステム化されたネットリサーチは、実査〜集計までのコストが従来のリサーチに比べて格段に低いため、低料金でのサービス提供が可能。
※1サンプルあたりの料金で比較すると、電話調査、郵送調査の5分の1程度、訪問面接に比べると10分の1程度。
3. レアターゲットの抽出
「首都圏在住で、半年以内に住宅を購入した人」・「ある新製品を3ヶ月以内に購入した人」・「2〜3歳の子供を持つ母親」など、従来の調査では、抽出に膨大な手間、コスト、時間がかかっていた出現頻度の低い対象者(レアターゲット)の抽出を容易に行うことができる。
4. フリーコメントが豊富
ネットリサーチはキーボード入力のため、紙媒体の調査票に比べると格段に多くの自由回答を集めることができる。また、書き込みは、テキストデータとして回収されるので、その後の閲覧・テキストマイニングなどの分析もしやすい。
5. 対面で聞きにくい調査が可能
あらかじめ調査協力の許諾を得ているクローズ型のネットリサーチの場合、実際にモニタと対面することなしに調査が可能なため、身体の悩みや生理用品、消費者金融の利用などのテーマに関しても、比較的協力を得やすい。
6. リッチメディアでの調査
文章表現による質問票だけでなく、画像・動画・音声といったリッチメディアを用いた素材を提示しながらの調査を容易に行うことができる。
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■ネットリサーチの今後
本格的な利用が始まって数年とまだ歴史の浅いネットリサーチですが、ネットリサーチの基盤となっているインターネットは日々、技術革新が進んでいます。そのような中で、ネットリサーチは、今後、次のような方向での研究や開発が行われていくと考えられています。
新たな調査手法の開発、実現化
●ブロードバンド化による、映像・ストリーミングなどを利用したリッチメディア調査の増加
●FlashやShockwaveなどの技術を利用した、新たな調査手法の開発
●携帯電話の機能を利用したネットリサーチの活用
例)・カメラ付携帯電話を利用した画像を利用した定性調査
  ・買い物や鑑賞直後の消費者の声を集めるモバイルリサーチサービス
精度・信頼性の継続的な研究
●「スピード・低コスト」から、「リサーチの回答精度・品質」を重視する方向へ 
例)分布補正技術
※集計されたアンケート結果を、ある変数をかけることにより、誤差を適正化しようとする技術。ハリスインタラクティブジャパンが一部、実用化している。電話調査とネットリサーチ、訪問面接調査とネットリサーチといった複数の調査手法の並行調査を行い、それぞれの特徴を理解した上でスコアを算出し、補正する方法。
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サイト利用規定株式会社マクロミル
日本マーケティングリサーチ協会 会員No.20114 2006(C) MACROMILL NETRESEARCH INSTITUTE, All Rights Reserves.