ネットリサーチ総合研究所
ホームお問い合せ採用情報サイトマップ
ホーム総研ラボ > 003
ライブラリー
ネットリサーチ基礎知識
ネットリサーチ用語辞典
リサーチに役立つLINK
リサーチ関連BOOK
リサーチ・テンプレート
クリップアート集
ネットリサーチ総研について
研究所概要
活動内容
研究員紹介
所長メッセージ
総研ラボ
バックナンバー
総研ラボ 003 2006/06/30
商品を複数提示して評価を求める調査での順序効果について
1調査内で複数の商品を提示して評価を聞く場合には、提示順によって評価に偏りが生じる。
5種類の商品パッケージについて、1調査につき1商品のみを提示して評価を聞いた場合と、1調査で5商品を順番に提示してそれぞれ評価を聞いた場合とでは、回答に差異が見られた。
 ネットリサーチを提供する株式会社マクロミル(本社:東京都港区、社長:杉本哲哉、以下マクロミル)のシンクタンク、ネットリサーチ総合研究所(事務局:東京都港区、所長:萩原雅之、以下ネットリサーチ総研)は、ネットリサーチの品質向上に関する研究成果を「ディスカッションペーパー(※)」として一般公開しています。
マクロミルとお取引いただいているリサーチユーザーの皆様はもとより、調査業界の皆様からも幅広くコメントを頂くことを期待しております。

今回は、「順序効果に関する実験調査」における検証結果をご紹介します。
 1調査内で複数の商品を提示するパッケージ調査やコンセプト調査などでは、順序効果による回答の偏りが懸念されます。

  そこで今回、順序効果が実際に生じているのか、また、それはどのようなものかを検証するために、「チョコレートの商品パッケージ評価」をテーマに実験調査を行ないました。
  実験調査は、5商品(=5種類)のチョコレートについて、それぞれ商品画像を提示して「どの程度チョコレートのパッケージとしてふさわしいか」を聞く内容とし、提示方法を変えた以下の2パターン(調査A・調査B)にて実施しました。
調査A 1調査につき1商品について、パッケージ画像を提示して評価をたずねる
(5商品分、計5本の調査を実施)
調査B 1調査で5商品全てについて、順番にパッケージ画像を提示して評価をたずねる
(実施は1本)
なお、商品の提示順は、【調査Aで評価が低かった順】とする
(=だんだん評価が高い商品になっていく)
  調査Aと調査Bの回答結果を比較したところ、5商品のうち1商品目・2商品目では大きな差異が見られませんでしたが、3商品目以降では調査Bの方で評価が高く出ました。特に最後の5商品目では、評価の差異が最も大きくなっていました。
  回答差異が生じた理由としては、両調査における実質的な評価方法の違いが考えられます。
調査Aでは、1調査につき1商品しか提示されないため、必然的に評価は絶対評価となります。一方、調査Bでは5商品が順番に提示されるために、無意識的に前問までの商品と比較した相対評価となったことが考えられます。
また、回答差異の傾向については、一貫してはいないものの全体的に見ると差異が大きくなっていく傾向が見られました。このことから、前問までに見た商品より良い商品を提示されたときに、実際よりも(単一で行なった評価よりも)高い評価をしがちになる傾向があるということが、可能性として考えられます。
  これらの結果から、1調査内で複数の商品を提示して評価を聞く場合には、提示順によって評価に偏りが生じることがわかりました。そのため、調査精度を高めるためには、提示順序をランダマイズして偏りを平準化する手法が有効であると言えます。
(※)ディスカッションペーパー
研究の過程で得られた知見をまとめたもので、広くコメントを求めるため、調査報告レポートとしては必ずしも完全ではない研究の途中経過なども含んだ報告です。
皆さまのご意見・コメントを参考として、ネットリサーチの品質向上に努めていきます。
■ 実験調査概要
(※)マクロミルモニタ
全国約43万人(2006年6月現在)マクロミルのリサーチ専用モニタ。
マクロミルモニタの募集方法、基本属性データはこちらのページをご参照ください。
■ 実験調査の目的
複数商品の提示をともなう調査における順序効果の有無について検証し、今後のネットリサーチ品質向上の基礎資料とする。
■ 調査結果分析概要(一部抜粋)
調査A(1調査につき1商品を提示)と調査B(1調査で5商品を順番に提示)の結果を比較したところ、1商品目・2商品目では大きな差異が見られなかったが、3商品目以降で調査Bの方が評価が高く出た。特に最後(5商品目)では、評価の差異が最も大きくなっている。
調査Aでの各商品の評価は下のとおりである
調査Bでは、商品を【調査Aで評価が低かった順(商品P→商品Tの順)で提示した。
その結果、各商品の評価は下のようになった。
 
《 考察 》 差異が大きくなっていく傾向が見られた原因
複数の刺激に対する評価には、「対比効果」が生じうる。
※『対比効果』
   質の異なる刺激を同時または続けて与えると、一方の刺激の質が強く感じられる効果
調査Bでは、【 評価が低い順 】 にパッケージを提示した。 [評価の低いパッケージ] を見た後に [評価の高いパッケージ] を見たために良さが強く感じられ、実際よりも高い評価をしがちになったことが、可能性として考えられる。 また、後の方に提示された商品で差がより大きく出たのは、提示が後になるほど、より多くの [評価の低いパッケージ] が比較対象となり、対比効果が強まったためと考えられる(例えば3番目の商品は、1・2番目の商品と比較した相対評価の要素が含まれる)。
より詳しい内容は、下記PDFレポートをご覧下さい。
順序効果に関する実験調査報告書 pdf (1.6MB)
マクロミル ネットリサーチ総合研究所では、今後も、ネットリサーチの品質向上を目指し、データによる検証を中心としたさまざまな研究を行って参ります。本実証研究に関して、ご意見等ございましたら、下記アドレスまでお送りいただければ幸いです。皆様のご意見・コメントを今後のネットリサーチの品質改善に役立ててゆく所存です。
本件に関するお問い合わせ先、ご意見送付先
株式会社マクロミル ネットリサーチ総合研究所

E-mail: info@mnri.macromill.com

PAGE TOP▲
総研ラボ INDEX≫
サイト利用規定株式会社マクロミル
日本マーケティングリサーチ協会 会員No.20114 2006(C) MACROMILL NETRESEARCH INSTITUTE, All Rights Reserves.